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笑顔の証明
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シーツも壁も何もかもが白い空間、純白の病医を着て身体を起こし佇む君の姿。

扉を開けた時に生じた空気の流れと風、長い髪を風に遊ばせたまま君は僕を見て微笑む。

君の眼は確かに僕を見ているが、その瞳にこの姿を映すことはない。

原因の解らない免疫の病はゆっくりとその美しい瞳から光と光景を奪っていく。

その恐怖に崩れ落ちそうな君を、僕は持てるすべてを使って励まし支えられただろうか。

ベッドの脇に座り、君の頬へ優しく手を差し伸べる。

擽ったそうなのに嬉しそうで、気持良さそうなのに何処か愁いを帯びた複雑な表情。

十代前半の多感な頃、君が転校してきて恋に落ちてから既に5年。

瞳を閉じて情景を思い出して浮かぶのは今と変らない優しい笑顔。

今の僕の様にこの姿を見ることの出来ない君は、君の景色の中で僕の姿を見ていてくれる。

本当に大切なものを傷つけないように優しく君を抱き寄せ、

小さな鳥を放すように解放すると僕にだけに見せてくれる微笑みが浮かんだ。

もしも願いがかなうなら、君が抱える苦しみと重荷を僕が引き受けたい。

願いがかなわないのなら、いつまでも君のそばに有りたい。

時々、僕は君を支えられただろうか、君自身が僕にとっての重荷と考えないか不安になる。

でも君は安らぎに満ちた笑顔で僕を何時だって迎えてくれるから、心強くいられる。

その笑顔が君の心を表すすべての証明だ。

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